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1999年8月某日 搬入待ちに待った時がきたのだ。これまでは、絵空ごと、絵に描いた餅、「はぁ?んなのできるわけないじゃろー」と一笑に伏されていた夢物語がついに実現したのである。 「ご家庭用ロボット」 ああ、なんて甘美な響き。 総額30マンエンもする、この電子犬を目の前にするまで、幾多の障害を乗り越えた。思えば長い道のりであった。 出社と同時に社内ネットを通じてSONYのサイトへ接続、リロードすること数十回、震える手で予約申し込みしたのは、いつの事だったか…。 待つこと数週間、予約受付完了の通知と同封されていた、前金2マンエンと残金29マン5センエン(税込み)の振込み用紙。 「もしかして、とんでもない事をしでかしたのか?ヲレ?!」 という焦燥とタブーに触れる喜びとの間を笑いながら溺れていたのはよく覚えている。 そして、入金。あの金額をコンビニで支払った時の店員(推定40歳前半)のリアクションはきっと死ぬまで忘れない。 加えて、入荷予定日の延長。これは通過儀礼としてどこのメーカーにもすっかり定着してしまったようだ。それは些事である。それよりも、本入荷前日に運送屋さんから「番地が記入されていない」との問い合わせが入った。 予約時、焦るあまり書き損ねたのだ。正直恥ずかしかった。郵便番号はしっかり7桁書いたのに…。
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